高級ウイスキーの個性は、蒸溜所の場所・使う原料・熟成樽の種類で決まります。国産なら山崎・響・竹鶴、スコッチならマッカラン・グレンリベットが定番で品質も安定しています。
ジャパニーズウイスキーは需要急増と原酒不足で流通量が絞られ、定価で入手できる機会は減っています。投機目的の希少品を無理に追うより、「実際に飲める」銘柄から選ぶほうが満足度は高くなります。
国産プレミアムウイスキーの3本柱
山崎(サントリー):日本初のモルトウイスキー蒸溜所
1923年に着工した山崎蒸溜所は、日本初の本格モルトウイスキー蒸溜所です。桂川・宇治川・木津川が合流する霧深い地はスコットランドの名蒸溜所と気候が似ており、ウイスキー造りに理想的な環境とされています。
シングルモルト「山崎」は、いまやジャパニーズウイスキーの代名詞です。同一蒸溜所内に複数種類の蒸溜器と熟成庫を持つことで多彩な原酒が生まれ、甘みとスパイスのバランスが取れた味わいはストレートかトワイスアップ(水とウイスキーを1:1)で確かめるのがおすすめです。
流通量が少ないため、見かけたときが買い時です。
サントリー シングルモルト ウイスキー 山崎 700ml
響(サントリー):ブレンデッドの代表格
山崎・白州のモルト原酒と知多のグレーン原酒をブレンドした「響 JAPANESE HARMONY」は、なめらかで甘みのある飲み口が特徴です。単一の蒸溜所では出せない複雑さと調和を、ブレンドの技術で実現しています。
世界最大級のスピリッツ品評会インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ(ISC)で金賞を複数回受賞しており、品質は折り紙付きです。百貨店や空港免税店で比較的見つけやすく、ギフト需要にも安定して応えられる銘柄です。
上位の「響17年」は2018年9月に原酒不足で休売となっており、JAPANESE HARMONYが事実上のフラッグシップとして定着しています。
サントリー ウイスキー 響 JAPANESE HARMONY 700ml
竹鶴(ニッカウヰスキー):余市と宮城峡のモルトを重ねる
ニッカ創業者・竹鶴政孝の名を冠した「竹鶴ピュアモルト」は、余市蒸溜所と宮城峡蒸溜所という個性の違う2つのモルト原酒を組み合わせたピュアモルト(ヴァッテッドモルト)です。重厚でスモーキーな余市と、華やかで軽やかな宮城峡が重なることで、やわらかな樽香と果実香、おだやかなピート香が同居します。
ハイボールにすると香りが開き、食事とも合わせやすくなります。和食・洋食どちらにも対応できる懐の深さがあり、スモーキーなウイスキーへの入り口としても申し分ありません。
ニッカウヰスキー 竹鶴ピュアモルト 700ml
スコッチウイスキー:産地で選ぶ4銘柄
スコッチは産地によって味の傾向が違います。スペイサイドは甘くフルーティー、アイラ島はスモーキーで個性的、ハイランドは重厚でスパイシーというのが大まかな目安です。
産地を軸にして選ぶと、好みの方向性をつかみやすくなります。
「ザ・グレンリベット12年」(スペイサイド)はフルーティーで飲みやすく、高級ウイスキーの入り口として最適な一本です。スペイサイドらしい華やかな香りと穏やかなフィニッシュが特徴で、ウイスキー初心者にもよく合います。
ザ・グレンリベット 12年 700ml
「ザ・マッカラン シェリーオーク12年」(スペイサイド)はシェリー樽熟成による甘くリッチな風味が持ち味です。スペイン産シェリー樽を自社でコントロールするという独自の製法を持つマッカランは、使う樽の質にこだわることで知られています。
ジャパニーズウイスキーと違い流通量が比較的安定しているため、贈答用としても計画を立てやすいです。
ザ・マッカラン シェリーオーク 12年 700ml
目的別の選び方
- はじめての1本:フルーティーさで入るならザ・グレンリベット、和のテイストで入るなら竹鶴ピュアモルトがおすすめです
- 国産の個性を楽しみたい:年号なしの山崎か響 JAPANESE HARMONYで土台を作ってから、山崎12年へ進む順路がおすすめです
- ギフトに選ぶ:化粧箱入りの響 JAPANESE HARMONYが無難な選択。マッカランはシェリー樽の風格が伝わりやすく、ウイスキーに慣れた方への贈り物に向きます
- スモーキーさを試したい:竹鶴でピートの入門をしてから、アイラモルト(ラフロイグ・アードベッグ等)へ進むと違いがよくわかります
自分で飲むならグレンリベットや竹鶴で好みの方向性をつかんでから、山崎・響へ進むのが充実した楽しみ方です。品薄の銘柄は焦って追わず、定期的に取扱店をチェックしておきましょう。

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